本家いなてい

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日本ブログ村の政治ブログ・民進党(旧民主党・旧維新の党)で常時1位の誉れ高いブログ(なおエントリー数は2ブログ)

玉木雄一郎氏、うっかり国民民主党の代表戦に勝ちすぎてしまう

投票用紙, 選挙, 投票

2023/9/2に、国民民主党の代表選が行われました。

 

www3.nhk.or.jp

 

国民民主党の代表選挙は玉木雄一郎・代表が前原誠司・代表代行を抑えて再選されました。

 

 

 

現職の玉木雄一郎が予想以上の圧勝

www.yomiuri.co.jp

 

この代表選は当初から玉木氏が優勢と見られており、その通りの結果となりました。その一方で前原誠司氏も民主党政権時代に閣僚経験などがあり、立憲民主に近い考えの議員や左派系(なぜいる?)議員は前原氏支持に回っていました。

 

この選挙戦で、前原氏は当初推薦人の確保に出遅れたものの、選挙前までに戦えるだけの支持を確保しています。

 

そして当日、まず行われた地方議員票・サポーター+党員票の開票では、いづれも玉木氏4~5:1前原氏の割合に終わりました。これは事前に報道されていた国会議員の支持割合と比べ、玉木氏があまりにも圧勝すぎる結果でした。

 

国会議員票は玉木3:1前原程度の割合で、これは事前報道通りの割合。いっぽう、公認予定者(議員ではないが次の選挙で出馬予定)票では前原氏がわずかに勝ち越しています。

 

 

 

国民民主党にとってあまり宜しくない結果なのでは・・・?

 

選挙前の予想では前原氏が国民民主党支持層の1/4を確保できそうなことから、この支持者を引き連れて国民民主党から離脱する可能性があると個人的に思っていました。

 

「維新と立憲民主との共闘を訴えている」前原氏がおそらく移籍を目論んでいる維新へは、立憲民主党に子供の喧嘩を売った関係で移籍は無理。一方、立憲民主側は受け入れる可能性がありそうです。

 

前原氏が離脱した場合、国民民主党は与党との共闘の支障がなくなる上、議員数が減少することで選挙協力が行いやすくなります。政策を通そうと思えば連立政権への参加、あるいは自民党に合流して玉木派を形成することも考えられました。

 

ところが、地方票やサポーター票で前原氏が予想以上の惨敗。これでは前原氏は大した影響力を持てず、離党圧力をかけたところでついていく議員や支持者の数はお察しです。

 

選挙直前の演説で、前原氏は演説内容を何度も噛む姿が中継されました。おそらく地方票やサポーター票の多数派工作に失敗したことを前原氏もすでに認識していたのだと思います。

 

さてこうなると、前原氏は離党を断念して国民民主党に残る可能性が高くなります。その場合、党分裂の主犯となることを忌避する玉木氏側が与党への接近を断念する可能性があり、その結果今まで通りの状況が続いてしまうことになります。

 

国民民主党は政策的にはまとも票・・・というと語弊があるのであれば、多数派を狙った政策を掲げています。その一方、実際の選挙では多数派はそもそも与党に流れるので、国民民主党はニッチ層、野党票の確保を狙う闘いになっています。掲げている党の方針や政策と、実際のターゲット層が噛み合っていないのです。

 

今回の代表選の結果次第ではこのねじれが解消するかと思っていたのですが、前原氏の予想外の惨敗でその可能性も薄くなったんじゃないかと思います。