
国民民主党の玉木雄一郎代表が6月1日、自民党がまとめた「国旗損壊罪」創設法案について「違憲立法だ」と強く批判しました。
玉木氏はX(旧ツイッター)で「極めて広範に表現の自由を規制しているし、罰則が適用されるか不明だ」と指摘し、憲法違反だと主張しました。
これに対し日本共産党の小池晃書記局長も同日の記者会見で「国会提出には反対で、提出されれば廃案を目指す」と明言しました。
小池氏は「同調圧力を強め、萎縮をかき立てることになる」と理由を説明し、「立法事実がない」とも指摘しました。
一方、日本保守党の百田尚樹代表は会見で「法制化はごく自然なことで、反対する理由は全く分からない」と述べ、国旗損壊罪の創設を支持する立場を鮮明にしました。
玉木氏の「違憲立法」批判に対しては論理的一貫性の欠如を指摘する批判が出ています。
玉木氏が「表現の自由を広範に規制する」として国旗損壊罪を違憲と批判する理論に従うなら、現行の刑法92条で規律されている「外国国章損壊罪」自体がすでに憲法違反になるという矛盾があります。
現行法は長年、外国の国旗を侮辱する目的で損壊する行為を2年以下の拘禁刑または20万円以下の罰金で罰しており、これは玉木の論理であれば表現の自由侵害で違憲であるはずです。
しかし玉木氏は現行の外国旗規定の違憲性には触れず、自国国旗のみの保護を創設することだけを「違憲立法」と批判しており、二重基準という批判を免れません。
国民民主党の玉木氏は2026年2月のフジテレビ番組でも「個人の内心の自由は憲法で最も尊重される権利だ。表現の自由との関係で慎重な議論が必要だ」と強調しながら、「国の象徴である国旗を守ることは大切だ」とも語っていました。
3月末にはXで「国旗損壊罪について皆さんの意見を聞かせてください」と呼びかけるなど、党として具体的な結論を出していない状態でした。
刑法92条は、侮辱する目的で外国の国旗を損壊したりすると2年以下の拘禁刑か20万円以下の罰金刑を科すと定めていますが、日本国旗に関する規定はありません。
自民党と日本維新の会は、日本国旗を侮辱する目的で損壊する行為を罰する「日本国国章損壊罪」の新設を目指しており、日本維新の会は連立合意に際し本法案をめぐる矛盾の是正を求めていました。
自民党が法案を了承した直後に玉木氏が「違憲立法」と強く批判し、与野党の対立が鮮明になりました。
今後、国会提出されれば廃案を狙う共産党と、推進する自民・維新・保守党の対決が本格化する見込みです。