
ロシアのウクライナ侵攻が長期化する中で、プーチン政権は国内からも深刻な危機にさらされています。
プーチンにとって、ウクライナ等での戦争以上に「内部からの反乱」が脅威になっています。
ロシア紙「バージニエ・イストーリー」などは4日、ロシアのプーチン大統領がクーデターや暗殺を恐れ、軽微を強化したと伝え、日本でも時事通信などがこれを報道しています。
プーチン大統領が「クーデター」や「暗殺」を恐れているという報道は、ロシア国内の政治・軍事情勢が一段と不安定化していることを示す、重要なサインとされています。
2026年に入り、プーチンは国内で画策されていると見られる「クーデター」や「ドローンによる暗殺未遂」の可能性に対して、強い恐怖を抱いているとされ、警護態勢や情報統制をさらに強めているとの見方が広がっています。
この警戒の背景には、ウクライナ戦争の長期化による軍の疲弊と、ロシア国内の経済・社会の硬化があります。
戦争は5年目に入り、当初の「短期決戦」シナリオは完全に崩れ、代わりにロシア軍は消耗戦に巻き込まれ、損害を重ね続けています。
こうした状況の中で、軍幹部や保安側の一部には「このまま戦争を続けるよりも、政権交代によって戦況を打開したい」という心理が広がり、それが「内部からの反乱やクーデター」の下地になっていると分析されています。
ウクライナ側のドローン攻撃や、ロシア国内への情報戦の活発化も、プーチンの不安をさらに増幅させていると考えられます。
モスクワなどでは、ウクライナのドローン攻撃を誘導される懸念から、携帯通信やネット回線の遮断が行われるなど、異例の「国内締め付け」が進んでいます。
プーチンは、こうした措置を「国家安全保障上の理由」として正当化していますが、実際には「情報の遮断と監視を通じて、内部からの反乱やクーデターを先制的に封じたい」という狙いが透けて見えるとされています。
さらに、プーチン自身が過去に「色彩革命=米国主導のクーデター」として、他国への介入や軍事行動を正当化してきたという点も、この恐れに影響を与えているとされています。
すなわち、自分自身が長年使ってきた「クーデター論理」を、今度は自らが被害者として想定している構図が生まれているのです。
2023年に起こったワグネルのプリゴジンによる反乱は、軍内部や準軍事組織が上層部に反抗するという可能性を現実の出来事として示しており、その記憶が「クーデターのリスク」を具体化していると見られています。
ただし、多くの専門家は「クーデターの準備は水面下で進んでいるが、誰もが先に動くことを恐れている」とも指摘しています。
軍幹部や保安側の各勢力は、自分だけが動いて失敗すれば政治的に葬られてしまうリスクを警戒しており、結果として「プーチンは警戒を高める一方で、具体的なクーデターが発生するまでは踏み切れない」という膠着状態が続いているとされています。
プーチンが「クーデターを恐れている」という報道は、単なるパラノイアではなく、「戦争の長期化」「軍の不満」「情報戦の激化」「次の世代への権力移譲の不安」が重なって生まれた、実際の政治リスクを反映していると考えるのが妥当です。
今後、ウクライナ戦況がさらに悪化したり、ロシア経済がさらに深刻な停滞に陥ったりすれば、「内部からの崩壊」シナリオが現実味を帯びる可能性があります。
しかし現時点では「警戒心が高まっている段階」であり、具体化したクーデターはまだ発生していないという位置づけが、多くの中立的な分析で共有されているとされています。