本家いなてい

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「6月に詰む」は誤解だった?ナフサ不足“本当の危機ライン”を専門家が解説

 

中東情勢をめぐるナフサ不足を巡り、「このままでは6月に詰む」と断言した識者が、その真意を改めて説明しています。

 

 

このコメントは、あくまで「統計に基づくシナリオの延伸」と「深刻なリスクへの警鐘」を意図したものであり、必ずしも「6月に供給が完全に枯渇する」という実際の予測を意味するものではないとしています。

 

資源エネルギー庁の有識者委員であり、コネクトエネルギー合同会社代表の境野春彦氏は、「中東情勢の緊迫化により、ホルムズ海峡経由のナフサ供給が不安定化しており、このままの状況が続けば、6月ごろに需要に対して供給が追いつかなくなるリスクがある」と述べられています。


この趣旨を分かりやすく伝えるため、「6月に詰む」という表現を用いたと説明されています。

 

ここで「詰む」とは、単にナフサの在庫がゼロになることを意味するのではなく、「需要に対して供給が追いつかなくなり、製造業や医療用資材などに影響が出るおそれがある」というニュアンスで用いられたとしています。


境野氏は、長期に大量の在庫を抱えにくいナフサの構造を踏まえ、短期的な供給ショックが時間差で表面化するおそれがあると指摘しています。

 

一方で、政府は「ナフサそのものの在庫や中東以外からの輸入拡大を見込めば、国内需要の4カ月分以上は確保できる」として、識者の発言を事実誤認と位置づけて批判しています。


この説明は、計画的減産や在庫の取り崩しにも対応できると想定しています。

 

これに対し、境野氏や業界関係者は、ナフサから作られる基礎化学品やプラスチック、合成繊維などの在庫は限られており、現場ではすでに「受注制限」や「納期遅れ」が生じていると指摘しています。


この点で、政府の説明はナフサ単体の在庫に目を向けているため、個別産業に与える影響を十分に反映していないと見られています。

 

識者側は、「6月に詰む」という表現は、統計に基づく最悪シナリオの一例をわかりやすく伝えるための比喩であり、そこから「6月には確実に供給が停止する」と受け取るのは誤りだと説明されています。


報道番組側も、本来の趣旨は「需要に供給が追いつかなくなり、深刻な影響が出るおそれがある」という点であり、短縮された表現によって誤解を招いたとして、補足説明を行われています。

 

専門家の多くは、ナフサは長期に大量に蓄えにくい素材であり、実際には民間在庫は約20日分程度しかないと指摘されています。


このため、現状の減産や在庫取り崩しが続けば、6月前後で「製品不足」や「生産縮小」が広がるおそれがあると警告しています。

 

但し「6月に詰む」という表現は国内のナフサが枯渇するという表現であり、これを「恐れがあるという表現だった」と言い訳するのは無理があります。


なお、日本政府はすでにサウジアラビアのパイプラインを経由した迂回路の確保、また米国など別産地の原油の確保などを行っており、その意味でも境野氏の発言を気にする必要はほとんどないと言えます。