
4月9日(本日)の日経平均は5万5,895円で5日ぶりに反落し、前日比413円安 Nikkeiで引けました。前日8日に米・イラン停戦合意を受けて上げ幅が歴代3位という急騰 Nikkeiを見せた反動が出た格好です。
では、明日10日(金曜日)の動向はどうなるでしょうか。最大の焦点はやはり中東情勢、とりわけ米・イラン停戦の行方です。
イランは「イスラエルが停戦合意に違反してレバノンを攻撃している」と主張し、ホルムズ海峡を通るすべての船舶の航行を再び禁止して完全封鎖したとしています。
一方、米ホワイトハウスはレバノンについて今回の停戦の対象外だと主張しており、双方の認識は大きく食い違ったままです。この対立構図が解消されるかどうかが、10日の市場心理を左右する最大のファクターになるでしょう。
重要なのは4月11日(日本時間ではほぼ10日深夜から11日にかけて)に予定されている米・イランの直接交渉です。11日にイスラマバードで米・イランの和平交渉が開始されることが決まっています。
この交渉に向けて、10日の取引時間中はポジションを積極的には傾けにくく、様子見ムードが強まると見られます。
ニュースのヘッドラインひとつで上にも下にも振れる、センシティブな地合いが続きそうです。
ただし、米国株の動向はひとつの支えになり得ます。
9日のNY市場ではダウ平均が+2.85%、S&P500が+2.51%、ナスダック総合が+2.80%と大幅上昇で引け、メタが新AIモデル発表で6.5%超上昇するなど広範な買いが入りました。
また、FOMC議事録で「インフレ率が想定どおりに低下すれば利下げが適切になる可能性が高い」との見方が示されたことも相場を後押しした 形です。
この米株高を受けた買いが、10日の東京市場の寄り付きには波及しやすい状況です。
一方で、ホルムズ海峡の問題は日本経済にとって決して他人事ではありません。
日本はエネルギーの大部分を中東に依存しており、各国が共同声明で「ホルムズ海峡の航行の自由の確保は世界的なエネルギー危機の回避につながる」と明記したとおり、封鎖が長引けば原油・LNG価格の高騰を通じた企業コスト増や消費者物価への影響が現実味を帯びてきます。
資源・エネルギー株や海運株は引き続き情勢に敏感に反応するでしょう。
また、為替も重要な変数です。中東情勢の不透明感が続く局面では安全資産として円が買われやすく、円高が進むと輸出関連の製造業株(トヨタ、ファナックなど)の重しになります。
逆に、交渉が前進するとの楽観が広がれば円売り・株買いの流れも起きやすい。為替の動向を追いながらセクター別の強弱が分かれる展開になりそうです。
総じて言えば、10日の日経平均は方向感が定まりにくい一日になると予想されます。
前日のNY高と米株先物の堅調さを受けて寄り付きはプラス圏でスタートする可能性が高いものの、中東情勢のヘッドラインに一喜一憂しながら値幅は狭めに収束していくイメージです。
上値は5万6,500円前後、下値は5万5,500円前後が意識されるレンジと見ています。
交渉の見通しが好転すればここを上抜けるシナリオもあり、反対にホルムズ情勢が急激に悪化すれば一段の売りが膨らむリスクも否定できません。
市場は今、「もろい停戦」という綱渡りの上で相場観を試されている局面です。