
米国のトランプ大統領、また日本の赤沢亮正経済産業大臣などから、日本企業による対米投資の具体的な発言が相次ぎました。
言及された企業は、株価が継続的に上昇する可能性があります。
これらの発言は、2025年7月の日米貿易・経済合意を基盤とした日本からの対米投資第1号案件(総額360億ドル、約5.5兆円)に関するもので、トランプ政権の関税引き下げ措置と引き換えに日本企業が米国で戦略的インフラ事業を推進する内容です。
この合意は当初、5500億ドル(約84兆円)規模の枠組みとして注目され、トランプ大統領はこれを「米国経済の起爆剤」「関税なしでは不可能だった偉大な取引」と繰り返し強調し、SNSのTruth Socialで「雇用数万創出、戦略分野強化」とアピールしてきました。
一方、赤沢大臣は日本企業の実益を最優先に「ウィンウィンの関係構築」を主張し、2026年2月12日のラトニック米商務長官との会談で「まだ大きな隔たりがある」と慎重姿勢を示していましたが、2月17日から18日にかけて第1号案件が正式決定、両者の調整が実を結びました。
この投資の背景には、トランプ政権の保護主義政策があり、関税圧力を緩和する代わりに日本に巨額資金を求め、日本側は中国依存脱却やエネルギー安全保障を狙った事業を選定しました。
具体的な第1号案件は3つで、
- オハイオ州の中西部での天然ガス火力発電所(333億ドル規模、主にAIデータセンター向け電力供給を目的とし、米国内の電力不足解消に寄与)
- テキサス州南部での石油・天然ガス輸出インフラ整備(21億ドル規模、港湾拡張を含む液化天然ガス輸出強化)
- ジョージア州南部の工業用人工ダイヤモンド製造工場(6億ドル規模、米国内需要100%自給化を目指し、中国産依存を断つ)
です。
これらの事業は、トランプ大統領が「興奮するプロジェクト」と投稿したように、米国のエネルギー優位性確保と重要鉱物サプライチェーンの多角化を促進し、日本企業にとっては長期安定収益源となります。
また、政府系金融機関のJBIC(国際協力銀行)が融資で後押しし、中小企業も参画可能な枠組みを赤沢大臣が強調しています。
関連する日本企業や銘柄の影響は大きく、ガス火力発電分野ではソフトバンクグループが主導し、日立製作所や東芝がタービン・発電設備供給で関与、AIデータセンター需要の高まりから株価押し上げ要因となっています。
石油・ガス輸出インフラでは商船三井(LNG輸送船)、日本製鉄・JFEホールディングス(鋼材供給)、三井海洋開発(海洋工事)が利益を得やすく、人工ダイヤモンド製造では旭ダイヤモンド工業やノリタケが製品調達・製造で有力視され、すでにイーディーピー、住石ホールディングス、マイポックスなどの関連株がストップ高を記録するなど市場の期待が顕在化しています。
全体として16社超の日本企業が参画予定で、赤沢大臣の「中小企業もウィンウィン」発言通り、設備投資を通じて日本経済の活性化も見込まれ、日米両国にとって貿易摩擦回避の好例となりそうです。