
白眞勲氏の娘でインフルエンサーの宮崎麗果(本名・黒木麗香)さんに対し、東京国税局が約1億5700万円の脱税容疑で刑事告発し、その後東京地検特捜部が在宅起訴しました。
現時点では有罪判決が出ておらず、「脱税の疑い」で起訴され裁判を待つ段階です。
事件の概要
宮崎麗果さんは、美容系インフルエンサーとしてSNSで人気を集めつつ、自身が代表を務める広告会社「ソラリエ(Solarie)」を運営してきました。
父親は元立憲民主党参議院議員の白眞勲氏。
夫は元EXILEメンバーの黒木啓司さんで、いわゆるセレブ夫婦としてメディアにも取り上げられてきた人物です。
東京国税局査察部は、ソラリエ社が約4億9600万円の所得を隠し、法人税約1億2600万円と消費税約3100万円、合計約1億5700万円を免れた疑いがあるとして、法人税法違反などの容疑で宮崎さんらを東京地検に告発しました。
その後、東京地検特捜部が同じ容疑でソラリエ社と宮崎さんら3人を在宅起訴し、事件は刑事裁判での審理に移る段階に入っています。
具体的な脱税スキーム
報道によれば、中心となった手口は「架空の業務委託費の計上」です。
実際には存在しない取引について、取引先に虚偽の領収書を発行させるなどして経費を水増しし、法人の所得を意図的に少なく見せかけていたとされています。
ソラリエ社は2021年1月期から2024年1月期にかけての複数期にわたり、業務委託費などの名目で架空経費を計上し、結果として約4億9600万円分の所得を圧縮したとされています。
これにより、本来納めるべき法人税約1億2600万円が免れたほか、2022年2月から2024年1月にかけて支払うべき消費税約3100万円も納めなかった疑いが指摘されています。
また、宮崎さん側が関係者に虚偽の領収書作成を依頼し、それに応じた知人らも法人税法違反ほう助などで在宅起訴されたと報じられており、「単独」ではなく複数名による組織的なスキームだった可能性が高いと見られています。
虚偽の領収書を用いた架空経費計上は、税務の世界では「典型かつ悪質な脱税スキーム」とされる類型で、修正申告だけでは済まされず刑事告発に至るケースが多いパターンです。
セレブ生活と世論の反発
宮崎さんはインスタグラムなどでエルメスのバーキンをはじめとする高級ブランド品や、フェラーリやロールスロイスといった高級車を次々と紹介し、「成功した実業家」として華やかなライフスタイルを発信してきました。
しかし脱税疑惑が報じられると、これらの投稿が一斉に削除されていったことが指摘され、「脱税で得た金で贅沢していたのではないか」といった強い批判がネット上で噴出しました。
一方で、報道されている段階ではまだ裁判が始まったばかり、あるいはこれから本格化する段階であり、社会的なイメージは極めて悪化しているものの、刑事責任や量刑については今後の審理で確定していくことになります。
中日新聞などの報道では、脱税額の大きさや手口の悪質性から「実刑もあり得る」という専門家コメントも掲載されており、量刑がどこまで重くなるのかが大きな焦点です。
白眞勲氏への波及
今回の事件で、白眞勲氏自身が刑事責任を問われているわけではありません。
しかし、「元参院議員の娘」「元立憲民主党議員の娘」といった形で父親の肩書きが大きく報じられ、政治家としてのイメージにも少なからぬ打撃となっているのは確かです。
白氏は過去の選挙の際、食料品や学用品の消費税ゼロや、年収1億円以上の超富裕層への金融所得課税強化などを掲げてきた経緯があり、その娘が巨額脱税疑惑で告発・起訴されたことから「言行不一致だ」といった批判も巻き起こっています。
一部メディアが白氏に対し、娘の脱税をいつ把握したのかや父親としての受け止めを取材したものの、「お答えできかねます」といった趣旨の対応をしていると報じられており、父親としてどこまで言及するのかも今後注目されています。
今後の争点と論点整理
今後の裁判では、まず「所得隠しの事実があったかどうか」「架空の業務委託費という認識がどの程度あったか」といった故意性の有無と範囲が争点になります。
また、共犯とされる関係者がどのような証言をするか、宮崎さん側がどの程度事実を認めるのかも量刑に直結するポイントになります。
社会的には、インフルエンサーやネット発の実業家が、税務に関する専門性やコンプライアンス意識をどこまで持つべきかという議論にもつながっています。
表向きは「成功」「自己実現」を発信しながら、裏側で税負担を不正に回避していたとすれば、フォロワーとの信頼関係は根底から崩れることになり、単なる刑事処分を超えて「インフルエンサー像」そのものの信頼性を問う事件として受け止められています。
現時点で確定しているのは、「東京国税局による告発」と「東京地検特捜部による在宅起訴」、そして宮崎さんが過少申告を認める謝罪コメントを公表したという事実までであり、有罪かどうか、どの程度の刑罰となるかはまだ決まっていません。
今後の裁判の進展次第で評価が変わる可能性もあるため、「巨額脱税事件」への強い批判と同時に、司法判断を見守る冷静さも求められる事案だと言えます。