
高市早苗氏が総理大臣に就任した後、立憲民主党の蓮舫参院議員が初めて国会で顔を合わせたのは、高市首相が就任後初の会見(2025年10月21日)を開いた後の、2025年11月12日の参院予算委員会でした。
蓮舫氏は2024年7月の東京都知事選挙に出馬するために立憲民主党を離党し、参院議員も退職しましたが、選挙では再選を果たした小池百合子都知事、元安芸高田市長の石丸伸二氏に次ぐまさかの3位で落選しました。
落選直後には国政復帰を否定する意向を示していましたが、1年も経たないうちに立憲民主党に復党し、2025年7月の参院選比例代表でトップ当選を果たしたことで、今回の国会での再会が実現しました。
蓮舫氏は冒頭、「総理ご就任おめでとうございます。ずいぶん前に深夜番組の司会をご一緒したときに、こういう立場になるとは思わなかった」と高市首相に語りかけています。
約40分間にわたる蓮舫氏の質問は、ほぼ全てが「政治とカネ」の問題に充てられました。
彼女はまず、いわゆる「裏金議員」とされる佐藤啓参院議員を官房副長官という要職に任命したことを強く批判しました。
蓮舫氏は、佐藤議員が高市首相と同じ奈良選出であることを指摘した上で、「この人事、いったん白紙にしませんか?」と要望しましたが、高市首相によってその要求は退けられています。
全国紙の政治部記者は、蓮舫氏が「高市首相を相手に存在感を示したかったのか、いつもより気合が入っていた」と見ていますが、その熱意が少々「空回り」していたようにも見受けられると指摘されています。
特に国会中継を視聴した国民の「失笑」を買ったとされるのが、政治資金規正法等改正の施行時期に関する質問でした。
蓮舫氏は、2024年9月の自民、立憲、公明党の実務者協議で申し合わされた、「令和9年1月1日(2027年1月1日)までに結論を得ること」について、フリップボードを指しながら「これ、無かったことにするんですか?」と問い詰めたものの、高市首相が現在が令和7年(2025年)であり、議論のために調査をしている段階だと説明すると、蓮舫氏は期限まで2年先の事案に突っ込んでしまったことを自ら理解した様子で、すぐに「確認しました」と述べて素早く着席する一幕がありました。
また、蓮舫氏は高市首相に対し「自民党の支部数」を尋ねる際にも、自身の準備した資料が間違えていたことを、後日11月13日にXで認めました。
彼女は弁明として、「実はこういう数字の違いはよくあります」と投稿し、自分だけでなく「よくあること」であると言い訳をしています。
蓮舫氏が約40分間にわたり追及した「政治とカネ」問題は、これまでも与野党間で何度も論戦が繰り広げられてきた内容であったため、中継を視聴した国民は「変わらない彼女の姿に辟易している」様子がうかがえます。
立憲民主党の西村智奈美議員が、高市首相の「奈良の鹿」発言に関する質問に約15分間も費やしたことなどと相まって、SNS上では《#立憲いらない》というハッシュタグがトレンド入りし、その投稿に拍車がかかりました。
蓮舫氏は意気揚々と高市首相に挑んだものの、かえって国民を呆れさせてしまったようです。
一方で、この国会での対決の直前には、蓮舫氏がSNS上で称賛される出来事がありました。
2024年11月8日、中国の薛剣駐大阪総領事が、高市首相の台湾に関する発言に対し、SNSで《汚い首は斬ってやる》という極めて非礼な発言を投稿した際、蓮舫氏は自身のXで直ちに反応し、「外交には礼節が必要」であり、他国の首脳への不当な発言は信頼を損なう行為であると訴えました。
さらに、中国語でも「貴国総領事がわが国の内閣総理大臣に対しての極めて不適切な発言に対し、強く抗議します」と、高市首相を非難した中国側の行動を非難しました。
立憲民主党は自民党と対立することが多いものの、この行動は日本の政治家として「よりよい国にしたい」という気持ちは共通していることを示すものと見られています。