2025/6/10、国民民主党から次期参院選に出馬予定の山尾志桜里氏が、記者会見を行いました。
山尾氏会見
この会見は、国民民主党が山尾氏らの擁立を発表してから約1カ月が経過しており、それまで山尾氏が一部メディアのインタビューを除いて公の場での取材対応を行っていなかったため、「説明責任を求める声」が殺到していました。
国民民主党の執行部である玉木雄一郎代表や榛葉賀津也幹事長らの定例会見でも、山尾氏のメディア対応の遅れに対し、記者から苦言が相次いでいたと報じられています。
会見の冒頭で山尾氏は、「今回は出馬の経緯、実現したい政策、過去のご指摘についての説明をしたい。なるべく多くの人に、質問の内容が尽きるまで丁寧にお答えしたい。それは現職の議員時代に欠けていた姿勢だったからだと思います」と述べ、過去の疑惑について謝罪の意を示しました。
2012年のガソリン代の不正使用疑惑:
当時の秘書が、ガソリンスタンドから「他人のプリペイドカードの領収書を持ち出して経費精算しており、全額弁済した」と説明されました。
その金額は「166万円だったと思います。決して少ない額ではございません」と述べ、当時も謝罪したが「杓子定規で、説明がきちんと伝わっていなかったなと感じた。その点についても反省しております」と語りました。
また、当時の事務所体制が不十分だったことも自身の責任であると謝罪しています。
2021年の議員パス不正使用疑惑: 「当時、議員パスを使った行き帰りの中で私的な用事を済ませていたことは事実です。大変申し訳ありませんでした」と謝罪しました。
謝罪の仕方についても「SNSであいまいな謝罪となって、なさけない謝罪だったと反省しています」と述べています。
私生活での不倫疑惑(W不倫疑惑):
山尾氏は、「本当に8年前当時の自分の行動、ご指摘を受けた後の対応、きわめて未熟だったと心から反省しています」と謝罪しました。
さらに、「8年前の自分には大変おごりがあった」とも語りました。
報道に載った相手とは現在、私生活でも仕事の面でも「特段の交流はない」と説明しています。
記者からは不倫疑惑の事実確認を求める質問が相次ぎましたが、山尾氏は関係者に迷惑をかけるとして、「今、新しくその件についてお話をさせていただくことは勘弁いただきたい。申し訳ありません」などと繰り返し、明言を避けました。
その他の問題
これらの過去の疑惑に加えて、山尾氏が「党の方針と相反する政策」を表明していること、特に皇位継承のあり方をめぐって党の姿勢とは異なる「女系天皇」に言及した主張をX(旧ツイッター)に投稿したことなどが指摘されています。
実際に、国民民主党は山尾氏の公認内定後、玉木雄一郎代表から注意を受けていました。
党は比例代表の候補者に対し、「党として合意した事項に反する行動はとらない」などと記された「確認書」へのサインを公認の条件としていることも明らかにされています。
これらの状況は、山尾氏の政治キャリアだけでなく、所属政党である国民民主党にも影響を与えていると指摘されています。
山尾氏を巡るこれらの問題が、「国民民主党の支持率急落の原因と指摘する声も上がっている」と明確に述べられています。
国民民主党支持下落
2024年の衆院選以来好調を維持してきた政党支持率が下落し始め、ネット上では「山尾ショック」という言葉も飛び交っているとも報じられています。
一方で、国民民主党の玉木雄一郎代表は、山尾氏の擁立判断について、「2020年9月に15人で立ち上げた時のチャーターメンバーであり、わが党の憲法についての論点整理をまとめ、現在の国民民主党の政策の骨格をつくりあげた大切なメンバーの1人」であると説明し、その貢献を評価しています。
山尾氏は2009年衆院選で当時の民主党から初当選し、当選回数は3回です。民進党や立憲民主党を経て、2020年9月に現在の国民民主党に入党し、2021年衆院選には立候補せず、その後は戸籍名の「菅野志桜里」で弁護士として活動していました。
今回の参院選には、離婚した元夫の姓である「山尾」で臨んでいます。
会見では、「しっかりと自分を律し、国民の皆様の信頼をゼロから築き、国のために全力で働ける政治家になる」と話し、国政復帰への意欲を示しました。
私見
離婚したのに前の旦那の苗字を使ってしまうあたり、相手の気持ちを考えていないのだなと思いました。