本家いなてい

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石破首相、自民1期生に10万円相当の商品券配布

 

石破茂首相による自民党衆院1期生への商品券配布問題が発覚しました。


但し、政治資金規正法に抵触する条件は「配布目的」によります。「政治活動に関する寄付」であることを立証できることが法的瑕疵の条件であり、現時点で立証できていない点に留意すべきです。

 

 

 

主要な出来事

 

石破茂首相(自民党総裁)の首相事務所が、2025年3月3日に首相公邸で行われた自民党衆院1期生議員との会食に際し、1期生15人に対し、1人あたり10万円相当の商品券を土産名目で配布しました。総額は百数十万円に上るとみられます。

 

商品券は会食前に、首相の秘書が出席予定議員の事務所を訪れ、届けられたとされています。

 

配布された商品券は、1期生側全員が自主的に返却しました。

 

 


首相の主張

 

石破首相は、商品券の配布を認めた上で、「会食のお土産代わりに(議員の)家族へのねぎらいの観点から、ポケットマネーで用意した」と説明しています。

 

首相は、この行為は「政治活動に関する寄付ではない」とし、「公職選挙法にも政治資金規正法にもなんら抵触しない」と主張しています。

 

首相は、法的には問題ないと認識しているものの、「(一連の報道で)大勢の皆さまにご心配をおかけし、大変申し訳ない」と謝罪しています。

 

自身の進退については、辞任を否定しています。

 

 


与党・関係者の反応

 

与党内からは「首相自身の問題だから、かばいようがない」など、首相の責任を追及する厳しい声が相次いでいます。

 

政権を支える党幹部は「石破さんらしくないことをしたものだ」とため息をつき、高額療養費の問題に続く今回の問題に「一難去ってまた一難だ」と懸念を示しています。

 

党閣僚経験者は、派閥裏金事件を引き合いに「裏金事件も法的にはほとんどの人が不起訴だった」と批判し、昨年10月の衆院選で裏金議員に厳しく対応してきた首相の責任を問う声が強まっています。

 

連立を組む公明党の関係者は「かばいようがない。もう石破さんは立っていられないだろう」と突き放しています。

 

自民党ベテラン議員は、高額療養費問題に続く今回の問題で「内閣支持率はかなり落ちるかもしれない」と政権運営へのダメージを懸念し、「これ以上自民党が沈めば政権交代になる」と語っています。

 

返却した1期生議員からは「自民への有権者の視線は厳しく、こういう贈り物は困る」という声も出ています。

 

 


背景・今後の影響

 

自民党は、派閥パーティー収入不記載事件で「政治とカネ」の問題が噴出し、政治資金の透明性向上に取り組んでいる最中です。

 

このような状況下で浮上した新たな問題に対し、野党側の反発は必至であり、首相の今後の説明次第では政権運営に大きなダメージとなる可能性があります。

 

政治資金規正法では、個人が政治家の政治活動に関して寄付してはならないと定められており、配布の目的次第では法に抵触する可能性も指摘されています。

 

このように、石破首相による商品券配布問題は、法的な解釈を巡る議論だけでなく、与党内の不満や政権運営への影響など、多方面に波紋を広げています。

 

 


私見


石破茂首相は与党支持層からの支持も高くはなく、政権支持率も伸び悩んでいました。自民党の西田昌司参院議員など、党内からも辞任論が出ていました。

 

また石破氏が「裏金とされる事件」で旧安倍派所属議員を守らなかった経緯から、今後の政権維持はさらに難航するものと予想します。

 

逆に、石破茂氏は退陣の大義名分を得たとも言えます。内閣を総辞職し、小泉進次郎氏や小林鷹之氏といった広範囲から支持される新首相を立て、参院選、或いは衆院解散を行い衆参同日選挙を行うといった選択肢も出てきます。

 

野党にとっては、不人気である石破茂氏が首相・自民党総裁のまま参院選を迎えることが、もっとも勝利に近い条件です。おそらく、自民党総裁が他の誰になっても石破氏よりは支持率が回復します。

 

しかし立憲民主党や国民民主党などの野党はすでに石破茂叩きを繰り返しており、参院選での野党の伸び悩みにつながるのではないかと考えています。