本家いなてい

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日本ブログ村の政治ブログ・民進党(旧民主党・旧維新の党)で常時1位の誉れ高いブログ(なおエントリー数は2ブログ)

外国人への健康保険適用に関する、国民民主党のミスリード

 

「外国人への健康保険適用」というと、立憲民主党による「紙の保険証継続」論によりむしろ問題が顕在化、「保険証の不正コピーによる健保の不正利用」が非常に大きな問題としてクローズアップされています。


国民民主党の玉木雄一郎代表(役職停止中)がこれに絡む発言をX(旧Twitter)で行いましたが、ミスリードと言える内容でしたので指摘しておきます。

 

 

 

国民民主党の玉木雄一郎代表、「外人が90日のみの滞在で高額医療制度を使えるのは・・・」

 

www.sankei.com

 

国民民主党の玉木雄一郎代表(役職停止中)が15日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、政府が患者の高額な医療費負担を抑える「高額療養費制度」の見直しを検討していることを巡り、外国人にも短期間の滞在で制度が適用されることに疑問を呈した。「わずか90日の滞在で数千万円相当の高額療養費制度を受けられる現在の仕組みは、より厳格な適用となるよう、制度を見直すべきだ」と訴えた。

 

国民民主党の玉木雄一郎代表(役職停止中)は、来日した外国人が滞在わずか90日で「高額療養費制度」を利用できる点を問題視しました。

 

背景として、石破茂政権が医療費の高騰対策を目的とし高額医療の限度額の引き上げを検討し、事実上断念したことがあります。日本人の負担を増やせないなら、外国人から取ればいいという、身もふたもない言い方をするならそういうことです。

 

 

 

河野太郎氏の指摘

 

japan.cnet.com

 

 「外国人が日本の保険医療にタダ乗りしている」──。SNSで広がっているこうした主張について、前デジタル大臣で、衆議院議員を務める河野太郎氏がX(旧Twitter)で見解を示した。

 

ここで自民党の河野太郎議員が指摘しているのですが、そもそも「外国人の国保加入は、収支上はプラスの可能性がある」とのこと。まあこれは「可能性の獣」なので実際は誰か調査してくださいねというレベル。これは置いときます。

 

その上で、問題となるのは「病気とわかっていながら来日して国保加入」つまり医療ツーリズムが問題なのであって、正規加入者を問題視すべきではないという主張です。

 

また、制度として「日本に3カ月以上滞在する中長期在留外国人は、健康保険や協会けんぽに加入していない場合、国民健康保険(国保)に加入する」という義務にも言及しています。

 

 

 

玉木雄一郎発言はミスリード

 

ここで敢えて指摘しますが、国民民主党玉木雄一郎発言は「健康保険に正規加入した外国人」の高額医療費を問題視しているという点です。

 

外国人の健保利用で問題となるのは、河野太郎発言にもある「医療ツーリズム」による利用、それからこの両者からは言及されていませんが「(紙の)保険証偽造による、健保の不正利用」です。

 

玉木雄一郎発言では、あたかも不正利用外国人を想像させつつ、正規利用の外国人にまで制約をかけようとしています。それはそれで一つの案ではありますが、ミスリードを起こさないように議論を行うべきです。

 

そしてこの「紙の保険証の不正利用」の対策としては、河野太郎発言にある通り「マイナンバーカードの利用(ICによる本人確認機能を搭載した、マイナ保険証の利用)」があります。

 


玉木雄一郎発言でもう1つ問題な点は、外国人の滞在「90日ルール」がそもそも「民主党野田佳彦政権」で設定されたという点です。この時、玉木雄一郎氏は政権与党である民主党に所属していました。

 

自分たちが設定した法律を自分らが問題視するって何やねん。

 

というわけで、この件はミスリードに流されないように気を付けながら議論したいところです。