2025年2月、日米首脳会談が行われました。
日米首脳会談
今回の首脳会談は、石破総理大臣とトランプ大統領の初の対面会談となり、両首脳は日米同盟の重要性を再確認し、様々な分野での協力強化で合意しました。会談は、少人数会合とワーキングランチの形式で行われ、その後共同記者会見で成果が発表されました。
安全保障分野
日米同盟はインド太平洋地域の平和と安全の礎であり、同盟の抑止力と対処力をさらに強化することで一致しました。
日本は防衛力の抜本的な強化を改めて表明し、米国はこれを歓迎しました。
米国は、核を含むあらゆる能力を用いた日本の防衛に対する揺るぎない関与を強調しました。
日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認しました。
自衛隊と米軍の指揮・統制の向上、防衛装備品の技術協力の促進、沖縄のアメリカ軍普天間基地の辺野古への移設も確認されました。
両首脳は、外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)を早期に開催するよう指示しました。
経済分野
日米は緊密な経済パートナーであり、互いの国に質の高い雇用を創出していることを確認しました.
日本から米国への投資額を1兆ドル規模まで引き上げることを目指すことが表明されました。
AIや半導体などの重要技術開発で世界をけん引するため協力することを確認しました。
経済的威圧への対抗、サプライチェーンの強靭化、自由で公正な経済秩序の促進などにも共に取り組むことが合意されました。
米国からの液化天然ガス(LNG)の輸入を増やすことでエネルギー安全保障を強化する方針も示されました。
地域情勢
両首脳は、中国による東シナ海、南シナ海での現状変更の試みや威嚇的行動に強く反対しました。
台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、両岸問題の平和的解決を促すことを確認しました。また、台湾の国際機関への参加への支持を表明しました。
北朝鮮の核・ミサイル開発に深刻な懸念を示し、完全な非核化に向けたコミットメントを再確認しました。
拉致問題の即時解決に向け、日本の決意を米国が支持しました。
日米豪印(クアッド)、日米韓、日米豪、日米比といった同志国との連携を強化することを確認しました。
その他
トランプ大統領は、日本がアメリカの軍事輸出品や装備品の購入が最も多い国の一つであると述べました。
日本製鉄によるUSスチールの買収計画について、買収ではなく投資であり、両国にとって利益になるという認識を共有しました。
石破総理大臣は、トランプ大統領が誠実で強い使命感を持った人物であるという印象を述べました。
トランプ大統領は、石破総理大臣の訪日を歓迎し、近く日本を公式訪問する意向を示しました。
今回の首脳会談は、日米同盟の強化、経済協力の深化、地域情勢への対応など、多岐にわたる分野で具体的な成果を上げたと言えるでしょう。特に、対米投資の拡大やエネルギー安全保障の強化、そして中国や北朝鮮への対応といった点で、両国の協力関係がさらに強化されることが期待されます。