いわゆる「103万円の壁」問題について、読売新聞の社説がわいの主張とだいたい同じ感じでした。
利益だけつまみ食いは許されない
経済対策や税制は本来、財源対策を含め、政策全体のバランスを考慮して進めるべきものだ。
国民民主が、単に少数与党の弱点を利用して、自党の要求の実現だけを図ろうというのならば、無責任というほかない。
103万の壁の、敢えて言うなら「緩和」ですが、政府試算によれば、これに伴い税収は7.6億円/年減少するとのこと。
この対策として考えうる対策は、①他の課税項目で増税する②一般会計の7%分の政策を放棄する③国債7.6兆円を毎年積み上げる(いづれインフレを招く)、のいづれかまたは複合になります。
これが政府与党であれば、これらの対策を行った結果の責任が問われます。逆に言うと、批判を覚悟の上で遂行できます。しかし国民民主党は野党であり、103万円の壁を破ったという実績にだけ便乗し、その結果もたらされる国民の不利益の責任は取らない、という事も充分考えられます。
玉木雄一郎氏は、財源問題をどう考えているのか・・・?
民主党政権時の「埋蔵金」から成長してない・・・
国民民主党の玉木雄一郎代表は6日のラジオ日本の番組で、所得税の負担が生じる「年収103万円の壁」見直しによって大幅な税収減が見込まれることについて、予算の使い残しや税収の上振れ分で賄えるとの認識を示した。
ということで、玉木雄一郎氏は「予算の使い残しや税収の上振れ分で賄える」というものすごい主張をなされていました。
民主党政権で散々叩かれた、「徹底した無駄の排除」「埋蔵金」とまったく同じじゃん・・・税収が一般会計の7%も減らす施策を行うのに、税収が上振れしようはずもないし。
自らの主張する政策を実現すると発生する問題、その責任を背負ってこそ政治家としての能力が評価されるというのに。なんでこう、いよいよ政治家としての資質が問われる肝心要の場面で、下手な詭弁にもならない言い訳で逃げようとしてしまうのか。
連立政権に参加しろとは言わないけど、せめて103万の壁を変えることに伴う問題の責任は負う、それぐらいの気概は見せなさいよ。主要政党として国政の責任を負うのか、しょせん民主党の続きで無責任野党として終わるのか、肝心要の勝負所でしょうよ。
なお会計検査院から税金の無駄遣いが指摘されました。
会計検査院(田中弥生院長)は6日、2023年度の決算検査報告書を石破茂首相に提出した。
税金の無駄遣いなどを指摘した事業は345件、金額は計約648億6200万円で、いずれも前年度を上回った。
折も折、会計検査院が税金の無駄遣いを指摘したそうなんですが・・・その額、648.6億円。「103万円の壁改正」で発生する税収不足7.6兆円と比べて、2桁少ないんですが・・・
玉木雄一郎さんこれどうすんのよ・・・全然足んねえよしかも2桁違う・・・