本家いなてい

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日本ブログ村の政治ブログ・民進党(旧民主党・旧維新の党)で常時1位の誉れ高いブログ(なおエントリー数は2ブログ)

自民党総裁選の構図が固まってきました。

椰子の木のあるビーチで優雅に昼寝をしているたぬき

 

自民党総裁選で、出馬する可能性のある議員がほぼ出揃った感があります。

同党の国会議員は、7/30時点で衆院257名、参院115名の計372名。

 

各候補とも20名の推薦人が必要ですので、単純に20で割って理論上は最大18名までは同時出馬できることになります。

 

そしてこの総裁選ですが、各勢力内の新旧対立という側面もあって非常に面白い構図になっています。政治集団としての派閥はほぼ解体されたこと、逆に無所属内で集団が形成されていることから、敢えて「勢力」と呼びます。

 

 

 

旧岸田派:林芳正、上川陽子

 

上川陽子外相が、中国の王毅外相と渡り合うに至って支持を広げています。これまで女性の首相・総裁候補は「マスコミ受けが良い」だけの人物ばかり取り上げられてきましたが、ついに日本でも本格的な女性首相候補が出てきた。という感です。

 

無風であれば岸田首相からの禅譲もありえた林芳正官房長官ですが、上川氏の出馬により、禅譲どころか岸田派議員からの支持もおぼつかず、焦りが見えます。一部インフルエンサーからのデマゴーグに晒されるなど、不幸な面もあります。

 

 


神奈川財:河野太郎、小泉進次郎

 

河野太郎氏は麻生派ですが、麻生派内からの支持はいまいち。支持基盤としてはむしろ菅義偉元首相をはじめとした神奈川閥の色が強いのですが、このグループからは小泉進次郎氏も出馬を模索しているといわれています。

 

小泉氏は選挙の顔としての期待もあり、出馬すれば神奈川閥の票も多く流れるものと思います。個人的には、一度重要閣僚を経験させて、適正を見たいところ。

 

 

 

麻生派:(河野太郎)

 

党内で強い影響力をもつ派閥ですが、今回名前が出ているのは河野太郎氏のみです。しかも出馬にあたり、麻生元首相から「麻生派議員の支持を得ること」を条件とされています。

 

推薦人20名を集められるのか、集められるならその中の麻生派の構成はどうなるのか、それを見て出馬を判断するのか等あります。

 

麻生氏については、茂木敏充氏が支援を要請したものの、派内に河野候補がいることを理由に拒否されています。

 

 


茂木派:茂木敏充、加藤勝信

 

麻生派からの支持を得られなかった茂木氏ですが、おなじ茂木派内からも加藤勝信氏が出馬を模索。足元の茂木派の支持も危うくなっています。

 

 

 

旧石破派:石破茂、斎藤健

 

党内や党支持者からは圧倒的な不人気でありながら、マスコミの調査では常にトップを走る謎の男・石破茂。今回の総裁選にも出馬を模索していますが、もっとも早期から活動しているにもかかわらず、8月下旬の時点で推薦人を固められていません。

 

旧石破派はもともと「石破茂を首相にする」という意思のもとに結成されましたが、人間関係などあり瓦解。従来であれば石破氏の推薦人として真っ先に名前があがりそうな斎藤健氏が出馬を模索し、旧石破派の票もそちらに流れそうです。

 

 

 

旧安倍派関連:高市早苗(無派閥)、小林鷹之(旧二階派)

 

旧安倍派の票を狙う関係では、従来の高市早苗候補に対し、小林鷹之候補が激突します。問題は、高市候補が安倍派を離脱した関係で反発が根強い点、逆に小林氏は派閥を軽視する発言で足元の旧二階派内で反発を受けている点です。

 

www.daily.co.jp

 

そのまんま東氏が「自民党議員内でいちばん人気があるのは高市候補」と言っていましたが、前回の総裁選で支持してくれた層は参政党などに流出していることもあり厳しいでしょう。高市候補の場合、前回総裁選で得られていた安倍元首相の支持が今回はありませんので、その意味でも厳しいでしょう。

 

高市氏に関しては、支持者が過激な行動をとることで支持を減らしてしまうという、可哀想な側面もあります。この悪影響は前回の総裁選でもあり、高市氏本人が自重を呼びかけていたにもかかわらず、今回また発生しています。

 

小林氏は8/19に出馬表明し、推薦人として福田達夫・鈴木英敬・大野敬太郎氏などが同席したとのこと。推薦人の出身は旧二階派・旧安倍派にくわえて麻生派からも出ているとのことですが、派閥をあげての推薦規模ではないようです。小林氏と親しい議員は支持してくれますが、派閥を否定したことにより横展開がされにくい構図です。

 

 

 

無所属:野田聖子、青山繁晴


野田聖子氏は総裁選に出馬する常連ですが、今回は動きがにぶいように見えます。ハマコーJr.などの根強い支持はありますが、いかんせん数が足りない。むしろハマコーJr.に出馬してほしいのですが。

 

青山氏は比較的早期に出馬の意思を表明していますが、そもそも推薦人を集められるのかという問題の前に、岸田首相の不出馬表明により出馬する大義名分が失われたことにより、出馬自体が未知数になっています。

 

 

 

旧安倍派


本来であれば、「五人衆」のうち西村・萩生田・松野・世耕の各氏などが総裁選に出馬している可能性がありました。

 

西村と萩生田で旧安倍派の支持をめぐって争う一方で、世耕が空気を読まずに出馬、松野は旧安倍派というより岸田首相の後継者としての出馬・・・ですが、今回は党のイメージ刷新ということで、全員お休みです。

 

 

 

その他:まあ決選投票には確実になるでしょうね

 

候補者が多いことから決選投票にまですすむと考えられ、その場合の票数調整は出身派閥の影響をうけると思います。

 

それを踏まえると、決選投票は上川・小泉を軸に、ひょっとしたら斎藤健あたりが絡んでくる展開になると予想。高市と小林はどちらが優勢になるかわかりませんが、決選投票に進めるだけの票を得られるかどうかも不明。

 

とはいえ、8/19時点で正式に出馬表明しているのは小林候補のみですので、まずは名前の出ている人たちが推薦人を20名集め、きちんと出馬できることが大前提となります。