本家いなてい

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日本ブログ村の政治ブログ・民進党(旧民主党・旧維新の党)で常時1位の誉れ高いブログ(なおエントリー数は2ブログ)

Colabo 問題でなんか勘違いっぽいもんが

 

現在話題沸騰中の、一般社団法人 Colabo の会計問題。

この件で、なんか勘違いっぽいもんが飛び交ってるなーというわけで、ちと書いておきます。

 

 

 

日本のNPOはマネーロンダリングに使われかねない懸念

 

www.sankei.com

 

日本のマネーロンダリング(資金洗浄)対策が30日、国際組織「金融活動作業部会(FATF)」の審査で、再び実質的な「不合格」と判断された。

 

これは1年以上前、、2021/8/30に産経新聞が出した記事ですが、「日本のNPOのマネーロンダリング対策は”不合格”」といった内容でした。

 

今になってこの記事が掘り起こされて、「Colabo 問題がここにつながっていた!」といったツイートが散見されました。

 

私もこの辺は知識が無いのですが、この主張はおかしいのです。

 

何故なら・・・も何もないのですが、Colabo は 「一般社団法人」であり、NPO に対する批判は Colabo にはあたらないという単純明快なお話です。まあ、一般社団法人のほうが財務会計がガバなんですが

 

 

 

一般社団法人とNPO

 

そもそも一般社団法人とかNPOとか一体何なんだ?!というお話ですが、無知ながら解る範囲で書いておきます。(全部ひと目で比較できるようなもんが見つからなかった)

 

 

NPO 「NonProfit Organization」

 

まず NPO というのは「NonProfit Organization」の略で、非営利団体という意味です。日本では NPO 法というものがあり、ここに規定された17業種だったかな?それしか認可されません。

 

所轄官庁は都道府県庁もしくは内閣府で、設立には登記のほか所轄庁の認可が必要です。

 

今回の件で重要な点を言うと、NPOの会計はNPO法に基づき所轄庁への会計報告や提出が義務付けられているという点です。そのためにNPO会計基準があり、その分不正がしにくくなっているはずです。

 

 

NGO 「NonGovernmental Organization 」

 

次に NGO ですがこちらは「NonGovernmental Organization 」の略で、非政府組織という意味です。日本では概ね「日本国内で活動するのが NPO 、世界で活動するのが NGO」程度の違いです。

 

但し NGO は、日本国内では「任意団体」として扱われます。

 

 

一般社団法人

 

そして Colabo の「一般社団団体」ですが、これは所轄庁などはなく、登記だけ行えば勝手にこさえることができます。監督されませんし、以前書いた通り、規模次第では会計報告の義務もありません

 

※但し、B/SやP/Lなどの保管義務はあります

 

www.inatei.com

 

 

その他(公益社団法人、社団法人)

 

その他「公益社団法人」というものがありますが、これは一般社団法人相当の団体のうち、公益認定等委員会から公益性を認められた団体です。公益社団法人になるのは結構ハードルが高いらしいです。

 

また単なる「社団法人」というものが昔はありましたが、今はありません。

 

今回は NPO と社団法人の違いがわかればいいので、深追いしません。

 

 

 

おまけ:「赤い羽根」問題

 

いわゆる「赤い羽根」問題でも、混同されているケースが見受けられるので書いときます。(但し、運営している「中央共同募金会」の主張を鵜呑みにします)

 

 

赤い羽根共同募金

 

www.akaihane.or.jp

 

いわゆる、小学校や自治体で半強制的に募金を徴収しているアレです。

主に、ひとり親世帯や福祉施設への支援を目的にしています。

 

こちらは「社会福祉法」に基づいています。

 

 

赤い羽根福祉基金

 

www.akaihane.or.jp

 

おなじ「中央共同募金会」により運営されており、どちらも「赤い羽根」という名称なので、まあ混同するなというほうが無理です。

 

「中央共同募金会」によると、赤い羽根福祉基金のほうは、個人などからの募金ではなく企業や団体からの寄付を受けて成り立っているとのことです。

 

問題となっている Colabo や「はっぷす」への助成金は、この福祉基金の方から捻出されているようです。(なので、「小学校の時に募金したおかねが Colabo に回された~!!」という主張は誤っていることになります)

 

 

 

炎上したのでプレリリースが出ました。

 

www.akaihane.or.jp

 

中央共同募金会(以下、本会)による一般社団法人Colabo(以下、Colabo)およびNPO法人ぱっぷす(以下、ぱっぷす)の事業への助成につきまして、多数のお問合せをいただいております。

 

まず、お問合せいただいているColabo、ぱっぷすの事業に対する助成ですが、こちらは本会が独自に寄付募集を実施している「赤い羽根福祉基金」によるものであり、毎年10月から各都道府県共同募金会が募金を実施する「赤い羽根共同募金」(いわゆる赤い羽根募金)による助成ではないことをここにお知らせいたします。

 

上記の通りなので、「赤い羽根募金が~!!」という今の風潮は勘違いによるものなのですが・・・

 

そもそも「中央共同募金会」が2つの事業に対してどちらにも「赤い羽根」という名前を付けていることにそもそも混同される原因があります。

 

また「福祉基金」のほうは(恐らく)根拠法の無い事業だと思うのですが、きちんとした審査をせず(これも想像ですが)「東京都などが支援しているから大丈夫だっぺー!」というノリで気軽に支援してしまったがために、炎上してしまったのだと思います。

 

なお、実際に「共同募金」と「福祉基金」が厳密に区別して管理されているのか?とか、共産党との繋がりはわかりません(調べてない)。