年の瀬も押し迫った2022/12/21、「ウクライナ軍の攻撃によりロシアの副首相が負傷した」という一報がありました。
「負傷した元首相」って、ロゴージンやんけ!!
ロシアの通信社によると、ウクライナ東部の主要都市ドネツクで21日、ロシアのロゴジン元副首相と親ロシア派勢力の幹部がウクライナ軍の砲撃によって負傷した。
ウクライナ軍の攻撃により負傷したのは、ロシアのロゴージン元副首相(日本語表記の揺れにより、ロゴジンとも)。
ロゴージンってどこかで聞いたことがある名前・・・
ロシア政府の元副首相でロスコスモスのトップであるドミトリー・ロゴジンと自称ドネツク人民共和国政府のトップであるヴィタリー・コツェンコは、ドネツクが砲撃された先週の水曜日の夜に負傷した、と BBC は報じた。
ロゴージンって、あの「宇宙おもしろおじさん」やんけ!!
出版物バザは、そのデータによると、ロゴジンは頭に軟部組織の破片の傷、臀部に貫通する破片の傷、左太ももに貫通する破片の傷を受けたと報告しています。
しかも、けつなあな確定(死語)してる・・・
現場からの報告によると、ロゴジンとホツェンコは、ロゴジンが誕生日を祝っていたシェシュ・ベシュ・レストランで負傷した(彼は水曜日に59歳になった)。
ダメ押しでお誕生会・・・
いやこの人どんだけ設定盛るのもう満貫確定やんけ!!
真面目な話をすると、命に別状はないものの、弾丸の破片が背骨付近にあり危険なため、(ロシアでは)除去できないとのこと。
宇宙おもしろおじさん
このロゴージンという人物をなぜ覚えていたかというと、スカイ三平さんの動画で扱っていたエピソードが物凄くインパクトがあったからなんですね。
詳細は動画を見ていただきたいのですが、要は米ロのロケットエンジン開発が蜜月関係だった2014年当時、ロシアによるクリミア半島侵攻・併合事件が発生して関係が悪化。
米国が制裁を科したことに反発したロシアは、ロシア製エンジンRD-180の輸出停止をちらつかせました。この時ロスコスモス社のCEOだかだったロゴージン氏が「米国はトランポリンで宇宙に行けばいい」と煽りちらかしました。
・・・が、RD-180は高価でありロシアにとって貴重な外貨獲得手段だったため、なあなあの状態で輸出が継続されたという。しかもこれがトリガとなり、米国は自力でのエンジン開発に切り替えています。
宇宙おもしろおじさんその2
国際宇宙ステーション(ISS)は世界各国が役割を分担して運用されています。うちロシアは特にステーションの再加速を担っています。単純に地球周回軌道に載せただけでは、地球の引力により減速し、いずれは落下してしまうのですね多分。
ロシアはウクライナ侵略により欧米から制裁を受けていますが、報復としてロシアは2022/7にISSからの離脱を表明しています。「うちが離脱したらISSが再加速できなくなって困るだろ?ほらほら負けを認めろよ」ということです。
ところが米国はすでに代替モジュールを開発しており、おそらくロシアが離脱してもISSの運用も目処が立った状態でした。なので当時マスコミが騒いだ割に実際にはそこまで大きな問題とは思われていなかったようです。
逆にロシアは自前の宇宙ステーションが完成していないため、ISSから離脱すると宇宙空間での滞在・実験施設が確保できなくなってしまいます。ソユーズはあるので宇宙に出ることはできるのですが、宇宙に出たあとどうすんねん?と。
そういう事情から、ロシアはイキり立っているけどまあ離脱しないでしょう、という見方が強く、実際2023/01時点では離脱していません。
この辺のおもしろ話もロゴージン・・・だと思っていたのですが、この時点では既に後任のボリソフ氏になっていたみたいです。
ところで結局ISSから離脱していなさそうなロシアさんですがその後どうなったかというと、ISS接続中のソユーズから冷却材が漏れ、滞在中の宇宙飛行士をどうやって救出するかという話になっていたりします。