本家いなてい

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エクストリーム経済大国・韓国・通貨スワップ6

 

韓国を見ていると、「通貨スワップ」と「為替スワップ」が何だかわからなくなる

 

閑話休題。ここで一度、「スワップ」の定義についてです。金融関係の用語で「スワップ」と言った場合、概ね4種類存在します。しかもそれらが似て非なるものであり、しかも韓国政府は恐らくは韓国民に誤認させるため敢えて混同して使用している嫌いがあります。

 

 

「スワップ」には、民間の金融機関や企業が行うデリバティブ取引と、中央銀行が行う国際金融協力目的のものが存在します。それぞれ、「通貨スワップ」と「為替スワップ」が存在します。

 

デリバティブのほうは、例えば民間が日本円を支払ってドルを買う取引です。いずれ逆取引を行って戻す必要がありますが、通貨スワップは予め逆取引を行う際のレートを決めることで急激な通貨安や通貨高いに備える方式、為替スワップは定期的に金利を交換する方式です。ただし、こと韓国関連で「スワップ」と言う場合、デリバティブのことではないので無視して構いません。

 

韓国が騒ぐ「スワップ」は、国際金融協力のほうです。こちらで通貨スワップ(BSA)と言った場合、二カ国の中央銀行が通貨を交換する協定のことをさします。例えば韓国銀行が韓国ウォンを米FRBに渡して米国ドルを入手する、というもので、やろうと思えばこれで為替介入もできます。韓国が求めているスワップは、これのことです。またこちらで為替スワップ(BLA)と言った場合、例えば韓国銀行のドルが枯渇し韓国内の米国企業がドル支払いを受けられない場合、米FRBが韓国銀行経由でドルを供給する、といったものです。こちらは為替介入には使えません。「通貨流動性スワップ」などとも言います。

 

かつて行われていた日韓通貨スワップは、このBSAに相当するものでした。韓国はこのお陰で金融危機を乗り越えるなどできたのですが、契約を更新しようという際に麻生太郎金融担当大臣(当事)の逆鱗に触れ、延長の話がなくなったという経緯がありました。

 

その後、新型コロナに対する救済策として、米国が韓国を含む5カ国との間で締結したのは流動性スワップ、BLAのほうでした。中央銀行が使えるものではないので為替介入にも使用できないのですが、どうも韓国ではこれをBSAであると思い込み、米国との間で再締結すれば韓国ウォン安対策の為替介入ができると思い込んでいるようです。

 

※ここに書いたことは大きくは間違っていないと思いますが、おかしい場合はご指摘願います。