韓国通貨危機のはじまり
２０２２年も９月に入り、韓国メディアからも韓国経済が危機的な水準にあるのではないかという声が出てくるようになってきました。
２０１９年末に発生した新型コロナウィルスのパンデミックにより、世界経済は停止と言っていいレベルまで落ち込みました。韓国経済も同様でしたが、韓国政府はスマホアプリを使用した国民監視と徹底した行動制限により、当初は感染拡大を防ぐことに成功していました。
しかし世界規模の不景気の影響による失注に加え、石油産油国が原油産出量を抑え込んだことにより価格が高騰。韓国は世界各国の公共事業などを驚異的な安値で受注していましたが、これらの影響により、原材料費が受注額を上回る逆ザヤを起こす等、不穏な空気が漂い始めます。
新型コロナの初期パンデミックが収束すると、世界経済はふたたび動きはじめます。韓国でも製造業が順次再開しはじめました。ところがこのタイミングで、韓国は輸出ができない事態に陥ります。その原因は、２０２０年秋口に中国が新型コロナを真っ先に抑え込んだためです。中国の経済が、世界にさきがけて再稼働しはじめると、コンテナ船が中国に集中。量で劣る韓国には寄港しなくなってしまったためです。韓国製品のコンテナは釜山港などに山積みにされ、何日間も放置される事態になりました。
経済のほとんどを輸出に頼っている韓国にとって、コンテナ船不足は致命的なダメージとなりました。
