本家いなてい

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日本ブログ村の政治ブログ・民進党(旧民主党・旧維新の党)で常時1位の誉れ高いブログ(なおエントリー数は2ブログ)

民進党と希望の党が、破綻した新党づくりを強行する背景

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今年はじめに一旦破綻した野合ですが、民進党が新党協議を再開したことで、前回同様希望の党が合流予定、両党ともそれぞれ分裂含みの展開となっています。

 

www.sankei.com

 

 民進党の増子輝彦幹事長は3日、立憲民主党の福山哲郎幹事長と国会内で会い、旧民進勢力による新党結成と早期の党首会談開催を申し入れた。

 

 

しかし立憲民主党が距離を置く構図は変わらず、岡田克也さんらが難色を示す展開も変わっていません。なぜ、前回の破綻から短期間でまた合流協議をはじめたのでしょうか?

 

 

  

2019年の統一地方選まで残り約1年

 

www.nikkei.com

 

 民進党執行部は2019年春の統一地方選まで約1年となったことを受け、新党づくりの準備を急いでいる。大塚耕平代表は同党から分裂した立憲民主党、希望の党に党首会談を要請。来週にも新党協議会を立ち上げる意向だ。新党づくりの背中を押すのは「候補者名の浸透に時間がかかる」とする支持団体の連合や民進党地方組織からの強い要請だ。

 

年度末から野党の野合協議がぶり返してきた背景には、民進党の地方組織や支持母体・連合からの強い要請があったためです。

 

立憲民主党はその実小沢一郎系が多く、連合を形成する労働組合のうち「総評系(自治労、日教組など)」のみの支持を気にしていれば済みます。従って、わざわざ支持率を落としてまでの再合流には難色を示しています。

 

一方民進党や希望の党は、あくまでも「連合(総評系のみならず同盟系を含む)」の支持を得ることを目指しますので、立憲民主党を含めた「民進党系」の再結集を目指しています。

 

 

 

民進党は「5/1の(労組)メーデー」を期限としていた

 

合流を望まない立憲民主党に対し、合流をめざす民進党と希望の党。しかし、なぜそれぞれ分裂するリスクを負ってまで合流を強行するのでしょうか?

 

その理由は、5/1に毎年恒例の「メーデー」があるためです。

 

「連合」はこの時期の前後に集会を行いますが、その場で各地の連合推薦候補を紹介するします。そのタイミングまでに候補者を擁立させる必要があるため、合流協議を急いでいるものと思います。

 

 

 

組織がフル稼働するまでには1年かかる

 

また、候補者擁立が遅れた場合、連合による候補者紹介は来年となり、候補者の名前が組合員に浸透しません。

 

候補者名の浸透には1年もの準備期間を要するとされており、その関係でもこの春の合流を急ぐ必要があったようです。

 

 

 

しかし・・・根強く語られる「小沢一郎リスク」

 

www.zakzak.co.jp

 

 民進党の大塚耕平代表の政治センスが問われそうだ。1日の党全国幹事会で、新党結成構想について了承を得たが、党内外の反応は厳しいうえ、「壊し屋」こと自由党の小沢一郎代表にも合流を打診するというのだ。永田町の「小沢アレルギー」は強烈で、大願成就は簡単ではない。

 

民進党の大塚耕平さんですが、民希合流相手として、小沢一郎さんの「自由党」など複数の少数政党にも声をかけているようです。

 

小沢一郎さんの支持母体は自治労であり、先に述べた通り「小沢一郎子飼い」の落選者が立憲民主党から復活当選を果たしたこともあるため、立憲民主党であればともかく小沢一郎さんが民希合併に乗る可能性は低そうです。

 

但し小沢一郎さんは政局でホイホイ態度を変えますし、逆に立憲民主党は小沢一郎さんの影響力を嫌って合流話自体を持ち出さないかも知れません。この辺は予測は難しいですね。

 

但し民進党系の中でも小沢一郎さんを嫌っている人は少なからず存在するため、民希合併に小沢一郎さんまで呼ぶとなれば、民進党・希望の党とも合流以外の選択肢を取る人が増えそうです。

 

 

 

立憲民主党は本当に「民希合併」に乗る気がないのか?!

 

this.kiji.is

 

 立憲民主党の福山哲郎幹事長は3日、民進党の増子輝彦幹事長と国会内で会談し、旧民進勢力による新党結成と、早期の党首会談開催には応じない考えを伝えた。

 

福山(陳)哲郎さんによると、立憲民主党は「旧民進勢力による新党結成」には応じない姿勢のようです。

 

 

しかし党代表の枝野幸男さんは、欲言えば言質を与えない、悪く言えば話をあとからひっくり返す人でもあります。真意を推測してみましょう。

 

 

共同通信「まっとうな政治を取り戻す」「国民の方を向けば・・・」新党構想への反対は無し

 

this.kiji.is

 

「引き続き永田町のくっついた、離れたに巻き込まれることなく筋を通す。国民の方を向いた、まっとうな政治を取り戻す」

「永田町の内側の権力ゲームでなく、国民の方を向けば結果を出せることをこの半年間で示してきた」

 

共同通信の記事によると、枝野幸男さんは「まっとうな政治を取り戻す」とか「国民の方を向けば・・・」といった抽象的な大衆迎合発言を繰り返すだけだったようです。

 

 

ニッカンスポーツ「野党6党の連携に影響を与えるな」「合従連衡をするつもりはない」やはり合流を否定せず

 

www.nikkansports.com

 

「森友学園問題で、野党6党の連携がかなり円滑に進んだ。これからも6党でしっかり全容解明に取り組まないといけない。そのことに影響を与えないでいただきたい」

「わが党は、党と党が一緒になるような合従連衡をするつもりはない」

 

朝日新聞社系のニッカンスポーツの記事を見たところ、「野党6党の連携に影響を与えるな」「合従連衡をするつもりはない」としか言っていないようです。

 

6党の野合が続けられるのであれば合流する可能性はありますし、合従連衡も「するつもりが無い」だけなので、実際どうなるのかわかったもんじゃありません。

 

 

FNN「筋を通す」「国民の期待に応えていかないと」合流を否定せず

 

www.fnn-news.com

 

「引き続き、永田町のくっついた離れた数集めの権力ゲームに巻き込まれることなく、筋を通す」

「支持率を維持させてもらっている。なんとか国民の期待に応えていかないといけない状況だ」

 

FNNによると、やはり「筋を通す」「国民の期待に応えていかないと」しか発言していないようです。

 

こんなもの、「反政権の期待に応えて筋を通す」と言って合流協議に参加するかもしれませんし、「国民は合流することを期待している」と言って合流しちゃうかもしれません。

 

 

枝野幸男さんは思わせぶりな発言をあとからひっくり返す人ですので、マスコミの報道を鵜呑みにせずにまず疑ってかかるべきだと思います。

 

常識的に考えれば「合流はないだろう」と思える発言ですが、実はいくらでも逃げ道を残した発言ばかりなのです。