北朝鮮の金正恩最高尊厳が電撃訪中し、習近平核心皇帝と面会したそうです。
最高尊厳とか核心とかもう少し気の利いたネーミングセンスは持ち合わせないものか。
最高尊厳、北京に立つ!!
中国と北朝鮮の国営メディアは28日、北朝鮮の金正恩委員長が25~28日に訪中し、習近平国家主席と会談したと伝えた。北京を訪問した北朝鮮要人が金委員長だったと確認された。
金正恩最高尊厳は、最高尊厳となってから初の外遊とのこと。国家元首が何年も首脳外交を行わなかったというのはあるいみ凄いことです(ほめてない)。
中国側は、習皇帝のほか王岐山さんと李克強さんなどが面会。
議題はどうやら「米朝首脳会談」と「朝鮮半島の非核化」であり、南北関係はとくに上がらなかった模様。
「金日成主席と金正日総書記の遺訓に基づき朝鮮半島の非核化」←???
中国国営新華社によると金委員長は習氏との会談で「金日成主席と金正日総書記の遺訓に基づき朝鮮半島の非核化実現に尽力する」と表明した。米国との対話を望み、トランプ大統領との会談に意欲を示した。
金日成さん・金正日さんの遺訓がある割には、ノリノリで核開発してますな。
かねて言われている通り、「朝鮮半島の非核化」は文字通り「北朝鮮のみならず、韓国からも米国の戦術核を無くす」という意味でしょう。
ただ北朝鮮に核放棄さえさせれば米国本土が攻撃されるリスクは減り、双方が非核化した場合でも米国側は韓国領から北朝鮮を攻撃できるなど米国有利であることに変わりはありません。
原子力空母や原子力潜水艦といった類は、日本国内の基地を母港とすることもできます(たぶん)。
但し、北朝鮮が「最終的かつ不可逆的に核放棄」したことをどのように担保するのかは、いまだグレーです。
問われる日本の覚悟
米朝戦争などにより、日本が標的となるリスクや難民襲来リスクはよく語られます。
保守系の人間にありがちな話として、「米朝対話優先で核問題が置き去りになる」というものがあります。
しかし北朝鮮が有事となれば、まだ北朝鮮に残っている拉致被害者に少なからぬ影響が出ることは確実です。拉致被害者の救出を優先するか、非核化を見据えた攻撃を優先するかが二者択一となってくる可能性は高いと思います。
日本は・・・事前の日米首脳会談を3/9のうちに調整
政府が4月の安倍晋三首相の訪米について17日~19日の日程を軸に検討していることが27日わかった。日米両政府関係者が明らかにした。18日の首脳会談を想定する。4月末の南北首脳会談と、5月に予定する米朝首脳会談を前に対北朝鮮政策をすり合わせる。首相はトランプ米大統領に北朝鮮による日本人拉致問題を米朝首脳会談で提起するよう協力を求める。
日米は4/17~19のどこかで首脳会談を行う計画を、3/9に立てておりました。
内容は対北朝鮮政策に加え、通商問題も重要課題としてあがっている模様(当然ですね)。
米国は日本に対しFTA締結の要求も出してきそうですが、対韓国とはいえ気になるニュースが入ってきました。
米韓FTAが見直しで合意に至りましたが、特異な条項として「両国が競争的な通貨切り下げを禁じる『為替条項』が盛り込まれた」という点があります。
これにより、韓国は為替政策を一切封じられたことになります。この一撃で、韓国は間違いなくウォン高となり、輸出企業中心の韓国は経済破綻する・・・交渉で相当な圧力があったものと思いますが、それを鑑みてもなぜこんな条項を呑んでしまったのか。