※ほとんど想像で書いてます
北朝鮮を見ていると、不可解な点がいくつかあります。
中でも、「なぜ拉致被害者を日本に(一時)帰国させたのか」と、「なぜ先制攻撃しないのか」という2点が謎です。
なぜ拉致被害者を帰国させたのか?
まず、なぜ拉致被害者を日本に帰国させたのか?という謎があります。
北朝鮮からすれば日本はどうせ敵国なのですから、関係悪化など気にせず「知らぬ存ぜぬ」と突き返してしまえばいい話です。
この謎の答えですが、個人的には「米国に北朝鮮を国家承認させる」ことを目標としているんじゃないかと思います。
拉致被害者に関しては、その存在をわざわざ公表して一時帰国させ、また北朝鮮に戻させようとしました。これは国交の無い日本との外交官的な役割を期待し、日本との国交樹立(=朝鮮半島に2国家並立)から米国への橋渡しを期待したんじゃないかと思います。
しかし日本側が自国民をわざわざ北朝鮮に送る訳が無いので、これは元々北朝鮮にとっては賭けの要素が強い。北朝鮮は当時小泉首相を「人でなし」と罵っていましたので、やはり密約を結んでそれを信じて帰国させたのでしょう。多分。
被害の出るコースを避ける理由は何か?
軍事的な挑発にしても同様で、ミサイル発射にしても、万一の場合も米国と対等周辺各国に被害の出ないようなルートを選んでいるように見えます。
もちろん、被害を出せば間違いなく開戦となるので、慎重を期しているのだとは思いますが。日本本土(東北)を通過させた事が1度ありましたが、おそらく当時は弾道の精度が悪く、失敗したんじゃないかと。
現在は、この微妙なルートを狙えるほどの技術を確保している、という事になります。
日米同盟・米韓同盟が、名分はともかく実際にどの辺まで挑発すれば発動するのかは未知数です。日韓の領海にミサイルが着水したとしても、国土(国民)に被害が出ていない状態で米国陣営が果たして報復攻撃をするか・・・?
結局のところ、北朝鮮の目的は?
北朝鮮が軍事的挑発を続ける理由として、よく「米国に対等な軍事力を見せつけ、現体制維持の確約を取る」という主張があります。
しかし実際には「大人しくしていれば、とりあえず先制攻撃されるリスクは低く、現状が継続できる」状態の筈です。朝鮮戦争も休戦状態ですし。
軍事的挑発は、むしろ交戦により現体制を崩壊させかねません。わざわざ緊張を煽るのは、体制維持の観点からは逆効果だと思います。
北朝鮮は韓国と同様、名実ともに「朝鮮半島唯一の正当国家」となることを目標としている筈です。韓国を併合できればいいのですが、米軍が駐屯する韓国に攻め込んでも勝ち目はないでしょう。
経済成長した中国が、北朝鮮のために人民や経済をどれだけ犠牲にして協力してくれるかも未知数です。中朝関係は、むしろ悪化もささやかれています。
おそらく統一は当面妥協し、まずは米国に国家承認させ国交樹立することを目指しているのではないかと思います。韓国を朝鮮半島唯一の国家としている米国から、通常の交渉で国家承認を得ることは絶望的ですので。
これがかつての中国vs台湾のように圧倒的な差があれば、交渉で西側諸国を次々と落とせるのでしょうけど、現状では無理ですよね。
では「軍事的挑発は国家承認目的のフェイク」だから、気にしなくてよい?
ここまで楽観的なことを書き続けましたが、楽観視はNOです。
何故なら北朝鮮が「実は戦争をするつもりはなく、国家承認してくれればよい」と考えていたとしても、現時点でその判断ができるポイントが無いためです。
日米韓が攻撃されれば「楽観論は間違っていた」とわかりますが、北朝鮮が米国に国家承認される可能性がまず無い以上、楽観論が確定することはあり得ません。
ここまで書いておいて何ですが、引き続き警戒、警戒・・・
おまけ:次のXデーは?
一部週刊誌で「北朝鮮の建国記念日である9/9にICBMを飛ばす」とか、逆に「米国がこの日を狙って攻撃を仕掛ける」あるいは「20日に云々・・・」と報道されていますが、この辺の情報にとくに意味は無いかと。
みんながこの日だと思いこんで警戒したら、そりゃ日付ずらしてきますよねえ^^;